領収書、請求書、納品書、入金案内が混ざると、経理担当者は「何の書類か」「不足がないか」を確認するだけでも時間を使います。生成AIは一覧の分類案を作る補助に使えますが、原本画像や取引先名、口座、住所、個人名をそのまま入力する必要はありません。
この記事では、菊川市などの小規模事業者が、匿名化した書類一覧から「分類表」と「不足確認リスト」を作る実践手順を紹介します。仕訳、税務判断、支払い、承認をAIに任せる方法ではありません。完成後は必ず原本と照合し、経理担当者が確定します。
完成する成果物
作るのは、書類IDごとに候補分類、根拠、不足項目、確認先を並べた表です。原本の代わりではなく、確認順を整える索引として使います。
| 書類ID | 候補分類 | 判断根拠 | 不足・矛盾 | 人が確認すること |
|---|---|---|---|---|
| D-001 | 受領請求書 | 支払期日と請求番号あり | 発注番号なし | 発注台帳と取引先原本 |
| D-002 | 領収書候補 | 支払済み表記あり | 用途不明 | 利用者と経費用途 |
準備する資料と入手方法
- 対象期間の書類を社内の承認済み保存場所から集める
- 原本へD-001のような連番を付ける
- 書類種別、日付の有無、金額の有無、支払済み表示など必要最小限だけ転記する
- 取引先名、担当者名、住所、口座、カード番号、メール、注文内容の詳細を削除する
- 会社で許可されたAI環境とデータ取扱い設定を確認する
一覧がない場合は、まず10件だけ人が目視して表計算へ転記します。画像認識やOCRを使う場合も、読み取り誤りがある前提で原本を残してください。IPAの中小企業向け情報セキュリティ対策ガイドライン第4.0版は、生成AIへ社内機密や個人情報などの重要データを入力することによる情報流出の可能性に注意を促しています。
利用環境と必要な設定
表形式の文章を入力し、表形式で回答できる生成AIを使います。会社が承認したアカウントで、入力データの学習利用、保存期間、共有設定、管理者設定を確認します。個人向けサービスを使う場合はデータコントロールを確認し、入力を学習改善に使わせない設定が選べるか確認します。
この手順ではAIに会計システム、銀行、メール、保存フォルダへの接続を許可しません。AIは貼り付けた匿名一覧だけを処理し、原本の取得や支払いを自動実行できない前提です。
書き換えて使う入力テンプレート
対象期間: [2026年9月]
社内で使う分類: [受領請求書 / 発行請求書 / 領収書 / 納品書 / 入金案内 / 要確認]
必須項目: [書類日 / 金額 / 発行元区分 / 支払・入金期日 / 管理番号]
一覧:
[D-001 | 9/3 | 金額あり | 支払期日あり | 請求番号あり | 支払済み表記なし]
[D-002 | 日付不鮮明 | 金額あり | 期日なし | 番号なし | 支払済み表記あり]
入力から除いた情報: [取引先名、個人名、住所、口座、明細]
コピーして使えるプロンプト
あなたは経理書類の「確認順を整理する補助者」です。仕訳、税務判断、支払判断、承認は行わないでください。
以下の匿名化した一覧を、指定した社内分類の候補へ整理してください。
出力列は「書類ID / 候補分類 / 一覧内の根拠 / 不足・矛盾 / 人が原本で確認する項目」です。
一覧にない事実を推測せず、不明は「要確認」としてください。
金額の計算、取引先の特定、支払済みの断定はしないでください。
同じ書類の重複が疑われる場合は、断定せず候補IDを示してください。
[ここに入力テンプレートを貼る]
架空例で回答を確かめる
架空の入力例: D-003、9月15日、金額あり、請求番号あり、期日なし、支払済み表記なし。
架空の出力例: 「受領請求書候補。根拠は請求番号と金額。不足は支払期日。原本の発行元、宛名、期日、既払状況を確認」。これは分類候補であり、会計上の確定ではありません。
AIが「支払いが必要です」と断定したら、次の追加指示を送ります。
支払要否は一覧から判断できません。候補分類と確認項目だけに戻し、不明事項は要確認としてください。原本にない推測を削除してください。
原資料との照合と業務での実行
- AIの表を原本の連番と一件ずつ照合する
- 日付・金額・管理番号を二人目または担当者が確認する
- 「要確認」を発注台帳、入金台帳、承認記録と突き合わせる
- 確定した分類だけを社内の正式な一覧へ転記する
- AIとの会話に機密が残っていないか確認し、社内規程に沿って削除・保存する
- 翌月、誤分類数と確認時間を記録し、分類名や入力項目を見直す
生成AIへ個人情報を入力しない匿名化チェックと、請求書の承認履歴を残す仕組みも合わせて確認してください。AI導入支援はLIFESEEDSのAI活用支援、個別相談はお問い合わせで受け付けています。


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