AI講座の事前課題から参加者に合う補助教材を選びましょう

架空課題の回答から参加者に合う補助教材を準備する講座担当者 WEBサービス

地域企業向けのAI講座で、参加者全員が「少し使ったことがある」と答えていても、必要なサポートは同じとは限りません。質問を具体的にするのが難しい人もいれば、AIの返答を原資料と比べるところで迷う人もいます。

自治体の産業振興・商工・DX担当者へ、参加が決まった人の短い事前課題を使い、当日の補助教材を選ぶ方法を提案します。参加選考や能力の順位付けではありません。端末の接続試験、研修事業の成果評価とも分けて運用します。

製品の操作ではなく学びたい行動を確かめます

最初に講師と「今回の講座で何ができるようになるか」を一つ決めます。例えば、与えた情報だけで案内の下書きを頼み、誤りを原資料へ戻って指摘できることです。IPAのDXリテラシー標準の案内は学習項目を検討する参考になりますが、以下の設問や支援区分は本稿の提案であり、公式な試験ではありません。

特定のAIサービスの契約を事前課題の条件にしないと、未利用の人も参加しやすくなります。架空の原資料、質問、AIの返答を模した文章を紙や通常の入力フォームで渡し、考え方を確認できます。実際にAIを使う練習は本講座で扱います。

同じ資料から三つのつまずきを見ます

次は架空の体験会の資料です。「開催日は11月10日、開始は14時、定員8名。申込み期限は11月5日。参加費と駐車場は未決定」とします。実在する募集ではなく、学習専用の情報です。

事前課題と確認する行動の例
設問 見たい行動 講師用の確認根拠
案内を下書きしてもらうときAIへ渡す情報を選ぶ 原資料の範囲をそろえる 架空資料だけを使い、実際の参加者名簿等を足さない
AIへのお願いを二、三文で書く 目的と未決定の扱いを伝える 誰への案内かを示し、未決定事項を推測しないよう指示する
例の回答「11月10日15時開始、参加無料、駐車場あり」の直す箇所を挙げる 出力と原資料を照合する 15時を14時へ直し、料金と駐車場の断定を外して未決定とする

文章が上手かどうかを評価の中心にしません。「駐車場の情報が原資料にない」と短く指摘できれば、照合の行動はできています。別の妥当な書き方も認めるため、講師用の回答には模範文だけでなく、判断する根拠を付けます。

設問1には選択肢も付けます。A「上に記した架空の開催案内」、B「自社で持つ実際の参加者名簿」、C「まだ承認されていない料金案」とし、この演習で渡すのはAだけです。Bは下書きに不要な情報を含み、Cは確定資料ではありません。選ばない理由を一言添えてもらうと、情報を絞る考え方を確認できます。

回答は点数より教材の選択へつなげます

資料選びで迷った人には「渡す情報/渡さない情報」を色分けした用紙を用意します。お願いが「案内を作って」だけの人には、「読む人・目的・使ってよい情報・不明点の扱い」を埋める補助欄を渡します。返答の誤りを見つけにくい人には、原資料と出力を左右に並べ、日時・定員・未決定を順に比べる用紙を用意します。

複数の箇所で迷う人には、一度に多くの課題を渡すのではなく、講師が一段階ずつ確認する席を案内します。すでに照合できる人には「資料にない質問が来たときに何を保留するか」という追加課題を用意できます。補助の利用を本人が選べるようにし、「初心者席」と外から分かる名札を付ける必要はありません。

同じ参加者でも題材が変わると迷うことがあります。事前回答だけで固定的なクラスや人物評価を決めず、当日最初の練習後に教材を替えられるようにします。

未回答者を支援不要として扱いません

期限までに返答がない場合は、未経験なのか、忙しいのか、フォームを使いにくいのか分かりません。未回答を誤答にせず、「回答なし」と分け、当日の短い確認や紙回答の代替を用意します。代筆や口頭回答を受ける場合も、答えを教える誘導にならないよう同じ設問を使います。

受付時には、課題の目的、回答を誰が読むか、当日の教材準備に使うことを説明します。企業の実データや業務上の秘密を提出させません。本人への連絡用情報と課題の回答を管理番号で分け、講師に必要な範囲を渡します。保存や廃棄は各自治体の規程と委託条件に従って確認します。

講師の読み合わせで準備を終えます

本番の回答を集める前に、架空の回答を講師と運営担当が別々に読み、どの補助教材を渡すか比べます。判断が割れたら、設問が曖昧なのか、判定根拠が足りないのかを直します。これはAIによる自動採点へ丸投げせず、人が準備の妥当性を確かめる工程です。

当日は「補助教材を使った後、自分で原資料へ戻れたか」を講師が確認します。事前課題の点数を、企業のAI導入成果や研修の効果値として使わないでください。運営記録には、配布した教材、追加で必要だった支援、設問の分かりにくさを残し、次回の準備に生かします。

業務と確認の流れを整理したい場合は、LIFESEEDSのAI活用・業務効率化支援をご覧ください。相談はお問い合わせから受け付けています。

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