自分の仕事を正確に書いたつもりなのに、「結局、何を頼めるのですか」と聞かれる。ホームページの説明が伝わらないときは、情報が足りないだけでなく、専門用語の意味を知らないと読めない文章になっているかもしれません。
ただし、難しそうな言葉を全部なくせば解決するとは限りません。正式名称を探している人もいれば、似た言葉の違いが依頼条件に関わる仕事もあります。必要なのは、お客様が自分に合う仕事かを判断するために、言葉をどう残し、どこを説明するかを選ぶことです。島田市周辺でサービスを提供する個人事業主や小規模事業者に向け、既にある掲載文を見直す方法を紹介します。
伝わらないのは読者の知識が足りないからとは限りません
仕事を続けている人には短く便利な用語でも、初めて頼む人には意味の見当がつかないことがあります。略語、業界だけで使う呼び名、社内の商品名、普段と違う意味で使う普通の言葉が重なると、読者は一文を理解するために何度も調べることになります。そこで読むのを止めたり、分からないまま自分には関係がないと思ったりする可能性があります。
これは、専門性を隠すべきだという話ではありません。説明の入口で、お客様が知りたいことより作り手の分類を先に出していないかという問題です。例えば、ある仕上げ方法の正式名称を説明する前に、何をどのような状態へ変える作業なのかが分かれば、専門語を読む理由が生まれます。名称だけでは分からなかった人も、詳しい条件を読むかどうかを選べます。
実際に、業務ソフトの用語を平易にするか悩む公開質問では、内部の呼び名を分かりやすく直したい担当者と、既存の利用者が慣れた名称を変えると混乱すると考える担当者の迷いが示されています。これはソフトウェアの一相談で、地域企業のホームページの相談件数を示すものではありません。初めて読む人と詳しい人の両方を考える必要があるという手がかりです。
自社でも、分からない原因を一つに決めつけないようにします。用語の意味は伝わっていても、料金や対応範囲が書かれていないのかもしれません。逆に、必要な情報はあるのに用語が入口をふさいでいる場合もあります。問い合わせが少ないという数字だけで専門語が原因と判断せず、どの文で何が分からなかったかを集めるところから始めます。
最初に一つの読者と一つの判断を決めます
全員に同じ言葉で理解してもらおうとすると、説明が長くなり、詳しい人にも初めての人にも使いづらくなります。見直すページについて、誰がどのような状態で来るかを一つ置きましょう。「詳しくない人」だけでは広すぎるので、「現在の不具合は説明できるが、作業方法の名称は知らない人」のように、知っていることと知らなくてもよいことを分けます。
次に、そのページを読んだ後にしてほしい判断を決めます。自分の困りごとが対象か、希望する仕上がりが選べるか、相談に何を持っていくか、というような判断です。読者が専門試験に答えられることが目的ではありません。必要な判断に関わらない細かな分類を、説明の冒頭で教え込まないようにします。
架空の家具補修サービスなら、「塗装方法を知っている依頼者」と「机の表面が傷んでいて相談先を探す依頼者」では入口が違います。後者には、傷の状態を見て対応方法を相談できること、写真だけでは確定できないことを先に伝える案があります。詳しい方法や対象素材は、その下で正式名称とともに示せます。実際に提供していない相談方法を例に合わせて掲載してはいけません。
既存の顧客向けページなら、使い慣れた名称をいきなり消さない選び方もあります。請求書、契約書、案内メールにある名称と、ホームページの呼び名がつながるかを確認します。新しい人への説明を足すことと、既存の名称を全面変更することは別です。どちらの読者も同じ窓口へ来るなら、平易な説明と正式名称を並べる方法から検討できます。
用語は難しさより理解を妨げる場所で選びます
原稿を読み、意味を知らないと次の文へ進めない言葉に印を付けます。単に長い漢字や英語を探すだけではありません。「一式」「標準」「調整」「対応」といった短い言葉でも、何を含むかが書かれていなければ、初めての人には判断できません。反対に、対象のお客様が普段使っている正式な製品名を、長いからという理由で消す必要はありません。
印を付けた語の横に、「何を意味するか」「読者がどこで知る語か」「意味を知らないと何を誤るか」を書きます。たとえば素材名なら、知らないと頼めない対象を取り違えるのか、それとも説明の細部にとどまるのかを考えます。すべて同じ重要度にせず、申込みの可否や準備を誤るところから直すと、作業を小さく始められます。
実際の問い合わせで説明し直した言葉があるなら、個人情報や案件の固有情報を除き、聞かれた内容を控えます。「この言葉の意味は何か」「自分の状態も含まれるか」「この作業でどこまで変わるか」を分けると、単語の定義が必要なのか、条件や範囲の説明が必要なのかが見えてきます。発言を記録していない場合は、お客様の声として作らず、編集者の確認候補と書き分けましょう。
サイト内検索の語や検索から来た語を確認できる場合も、用語の候補にできます。ただし、少数の検索語だけで全員がその言葉を使うと考えません。検索語を増やすために同義語を並べるのではなく、実際に読者が探す名称と本文の説明がつながるかを見ます。検索で見つかることと、見つけた後に理解できることは、別々に確かめる必要があります。
消すか併記するか具体化するかを選びます
Googleの開発者向け文書スタイルガイドは、想定読者に応じて専門語を判断し、必要なら説明する考え方を示しています。以下は、その考え方を自社のサービス案内へ応用する編集の提案です。Googleがこの四分類をホームページの必須様式として指定しているわけではありません。
| 選び方 | 向いている場面 | 直した後に確かめること |
|---|---|---|
| 言葉を使わず説明する | 正式名称を覚える必要がない | 作業の対象と内容が変わっていないか |
| 平易な説明と正式名称を併記する | 名称で探す人と初めての人がいる | 両者が同じものだと分かるか |
| 曖昧な語を具体化する | 一式や対応など範囲が広すぎる | 含むことと含まないことが分かるか |
| 正式名称を残して補足する | 仕様や契約との一致が必要 | 意味を確認する説明へ進めるか |
言葉を使わず説明する場合も、短くすることだけを優先しません。「メンテナンス」を「修理」に変えると、定期点検や清掃まで含む仕事が故障後の作業だけに見えることがあります。意味が一部しか重ならない語へ置き換えるより、「状態を確認し、必要な清掃や調整を行う」のように、実施する内容を確認して書く方法を選びます。
併記は、平易な説明の後ろに正式名称を置くと読み始めやすくなります。ただし一文に何個も括弧を重ねると、かえって読みにくくなります。その段落で判断に必要な名称を一つずつ説明し、詳細は次の段落へ分けましょう。正式名称を残す場合は、表記ゆれを避け、資料や問い合わせ時にも同じ呼び名でつながるようにします。
具体化は、難しい言葉の置き換えよりも、隠れている範囲を見えるようにする作業です。「各種調整に対応」と書くなら、何の状態を見て何を調整するのか、相談してから決めるのかを確認します。まだ決まっていない部分は、幅広さを表す言葉で覆わず、個別に確認する条件として示します。
架空の文案で意味を保つ直し方を見ます
次の例は書き換えの考え方を示す架空の文案です。実在する事業者の案内、顧客の発言、提供済みサービスではありません。自社の仕事へ使う場合は、実際に行う内容と一致するかを必ず確かめてください。
| 元の文案 | そのままでは分かりにくい点 | 説明を確認して直す例 |
|---|---|---|
| 現調後に施工内容を提案します | 現調が何をする場で費用等が決まるのか不明 | 現場で寸法や状態を確認した後、行う作業の内容をご提案します |
| 既存データの最適化に対応します | 何を変え何を残すか不明 | 掲載する画面に合わせて画像の大きさと保存形式を見直します。元データを変更する範囲は事前に確認します |
| 標準仕様で納品します | 受け取る物や使える状態を判断できない | 納品するファイルの形式と点数は、下の仕様表に記載しています。別の形式をご希望の場合は発注前にご相談ください |
一つ目では、略語を開くだけでなく、何を確認するかを補っています。ただし、「現場調査は無料」「その場で見積もりが確定」とは付け足していません。元の文だけでは確認できない条件だからです。実際のサービスが写真確認だけの場合や、現地訪問の対象を限定する場合は、その事実に合わせて別の文章にします。
二つ目は、「最適化」という広い言葉を画像の作業へ限定した例です。実際にはデータの整理や安全対策まで含む仕事なら、この文では範囲を狭めすぎます。何を意味していたかを担当者に確認し、対象ごとに文を分けます。分かりやすさのために仕事内容を勝手に決めないことが、書き換えで最も大切な点です。
三つ目は、説明を全文繰り返さず、確認できる仕様へつなぐ方法です。リンク先や表が実在し、対象のサービスと一致していることが前提です。「詳しくはこちら」だけでは、どの情報が見られるか分かりません。ファイル形式や納品点数のように、読者が確認したい内容をリンクの言葉にも入れると、次へ進む理由が伝わります。
正確さを守るために担当者へ戻す箇所を決めます
言い換えの下書きができたら、読みやすさより先に意味を照合します。対象、作業範囲、条件、結果、責任の五つを元の資料と比べる方法が使えます。「相談できます」が「対応します」へ変わるだけでも、受けられる仕事の約束が強くなります。「目安」が「必ず」に変わっていないか、条件を消していないかも見てください。
型番、規格、契約上の区分、制度の正式名称などは、誤ると別のものを示す場合があります。これらを平易な語へ全面的に置き換えるより、正式表記を残し、その仕事で何に関係するかを補う方法を考えます。法令や安全に関わる判断が必要なら、文章を編集する人だけで決めず、その内容を確認できる担当へ戻します。
社内の説明が食い違うこともあります。同じ「標準作業」でも、営業担当と現場担当で含める範囲が違っていたなら、文章表現だけの問題ではありません。公開前に提供条件を決め、誰が承認したかを残します。ホームページだけを分かりやすく整えても、窓口の説明が異なれば、お客様はどちらを信じればよいか分からなくなります。
編集を制作会社へ頼む場合は、元の文、意味を説明できる資料、変えてはいけない名称、未決定の条件を分けて渡します。「簡単な言葉にしてください」という依頼だけでは、重要な条件まで省かれることがあります。変更案に対して、事実を確認する担当と、読者として読んで確かめる担当を分けると、正しさと理解の両方を見やすくなります。
分かりやすかったかは感想より判断の再現で確かめます
確認を頼む相手には、できればその仕事に詳しくない、想定読者に近い人を選びます。「分かりやすいですか」と聞くだけでは、気を使って肯定されるかもしれません。文章を見てもらい、「どんなことを頼めると思いますか」「頼めない場合はありますか」「相談前に何を用意しますか」と、自分の言葉で説明してもらいます。
この確認は、相手の能力を試すための試験ではありません。説明できなかったときにすぐ正解を教えず、どの部分を見てそう判断したかを聞きます。専門語で止まったのか、文の関係が分からなかったのか、必要な条件自体が書かれていなかったのかで、直す箇所が違います。発言を記録する場合は同意を得て、個人を特定する情報を原稿へ載せないようにします。
詳しい人にも、別の確認を頼みます。正式名称が違うものに見えないか、削った条件がないか、契約や現場の案内と食い違わないかを見てもらいます。初めての人に伝わる文ができても、内容の正確さを判断できる人の照合は省けません。二つの確認は役割が違うので、一人の「問題ない」でまとめて終わらせないようにしましょう。
人数が少ない確認だけで、すべてのお客様に伝わると結論しないことも大切です。初回は一つのサービスページで試し、どこで迷ったかと、直した後にどう理解したかを記録します。公開後に同じ質問が来たら、説明がまだ足りないのか、そもそもその条件が見つけられていないのかを分けて考えます。
用語集を置く場合も必要な説明を遠くへ追いやりません
共通して何度も出てくる名称には、用語の説明ページを用意する方法があります。ただし、申込みの可否を判断する大切な意味まで、すべて別ページへ追い出すと読者は往復しなければなりません。本文のその場で必要な意味を短く伝え、より詳しい説明を用語集へ置く使い分けを考えます。
説明の書き方に迷ったら、LIFESEEDSのWeb・システム用語集も参考にしてみてください。HTMLやCSSなど、サイト制作で出てくる言葉を、初めての方にも分かりやすい言葉で説明しています。
W3Cの特殊な言葉に関する解説や略語に関する解説も、意味を確認できる手段を考える参考になります。いずれもここで参照する達成基準はレベルAAAです。すべての民間サイトに同じ対応が法的に義務付けられている、という説明ではありません。自社で読みやすさを改善するときの考え方として参照します。
説明をマウスを重ねたときだけ出す設計にすると、スマートフォンの人などが同じように使えるとは限りません。制作担当へ、タップやキーボード操作でも意味を確認できるかを相談します。通常の本文に短く説明を入れれば済む場合もあるので、見た目のためだけに特別な機能を足さない選び方もできます。
説明ページを作った後は、本文と用語集で定義が違わないかを見ます。サービス変更の際に片方だけ更新すると、確認するほど迷う案内になります。名称、掲載場所、説明の原資料、確認する担当を小さな表に残し、変更時にまとめて見直せるようにしましょう。すべての単語を管理する必要はなく、仕事内容の判断を左右するものから始められます。
言い換えは一ページから始めて公開後の説明にもつなげます
最初の対象には、主力サービスの紹介文や、相談前に読んでほしい案内を選びます。難しい語を何個消したかを成果の指標にすると、必要な名称まで消しがちです。意図した仕事内容を説明できたか、対象外の条件を取り違えなかったか、相談するための情報が分かったかを先に確かめます。
公開後は、電話やメールで聞き返された語、申込みの内容と提供範囲が食い違った箇所、窓口で補足した説明を控えます。記録がないのに「問い合わせが半減した」「成約が増えた」と成果を作りません。文章の変更以外にも、時期や流入元が影響するので、問い合わせ数だけを言い換えの効果と結び付けないようにします。
使う言葉を決めたら、ホームページだけでなく、相談時のメールや手渡す資料とのつながりも確認します。正式名称を消すのではなく、初めてのお客様が意味を知り、自分に合う相談かを判断できる説明を加える。その考え方で、一つの文章から改善を始めてみてください。LIFESEEDSでは、仕事の内容とお客様の知識の違いを整理しながら、掲載文とページ構成を一緒に検討します。
説明文の見直しから相談したい場合は、LIFESEEDSのホームページ制作・改善をご覧ください。現在困っていることは、お問い合わせからご相談いただけます。


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