ホームページのリニューアルは、新規で立ち上げるよりも手間が多いのが現状です。今回はリニューアルする際に、どれだけ工数を減らせられるかを紹介しつつ、工数を減らしたことによるメリットを紹介。
リニューアルする事でサイトとして成功する為にどうのこうのと言うお話ではありません。あくまでも作業としてリニューアル時、スムーズに納品まで持っていけるか。というものを紹介していきます。参考になると嬉しいです。
目次
hostsを変更して効率アップ!
見出しに結論を書いてしまいましたが、そうなんです。hostsファイルの変更をすることで、サイトリニューアルは劇的に簡単になるのです。
hostsってなに?
hostsとはホスト名→IPアドレス変換 する為のファイルを指し、俗に言うところのDNSの役割をローカルで担うファイルのことです。
windowsPCにもmacにもLinuxにもhostsファイルは存在し、テキストエディタで簡単に変更が可能です。
hostsを編集するメリットは?
hostsを編集してリニューアル作業を行うと、リニューアル後のサーバーで直接構築が出来るので、α版やβ版が出来た後に本番環境に移す必要がありません。
サブドメインなどで作成してから本番環境に移すと、サブドメイン上で完成チェックを行い、本番環境に移してから再度リンク切れなどのチェックをしないといけません。
この時点で無駄な移行作業やリンクの変換作業、移行が終わった後の最終チェックが入ってしまいます。大きな規模のサイトになればなるほど、めんどくさい作業です。移行中にデータを消してしまう恐れも必ず無いとは言えません。
サイトの規模にもよりますが、30分〜2時間くらい移行作業にかかるのではないでしょうか。この作業が省けるだけでも大きなメリットです。
具体的な編集方法は?
windowsのhostsファイルの場所
C:\Windows\system32\drivers\etc\hosts の中にある
macのhostsファイルの場所
/etc/hosts の中にある
hostsファイルをテキストエディタで開き、
127.0.0.1 lifeseeds.biz IP [ スペース ] アドレス
という様に、1行づつ書いていきます。
この設定をした場合、lifeseeds.biz へアクセスすると「127.0.0.1」を見に行きます。
どういうことかというと、
- 通常のサーバーとのやりとりの場合
PCやmacでブラウザに「lifeseeds.biz」を見たいとアドレスを打ちます。すると、DNSサーバーを見に行き、「lifeseeds.biz」は「123.456.789.012」のサーバーにあるよ。と文字列のアドレスをIP(web上の住所のようなもの)に変換し、サーバーへアクセスしてくれます。
そのアドレスのサーバーへ行き、lifeseeds.bizのデータを返してもらい、ブラウザに表示する仕組みになっています。
- hostsを編集した場合
基本的な流れは同じなのですが、PCの中で「lifeseeds.biz」のIPは「987.654.321.098」と変換処理を行っているので、DNSサーバーを仲介せずに直接HTTPサーバーへアクセスできてしまいます。
つまり、新しくリニューアルする場合は、hostsを編集してあげることで、自分の環境だけ新しいサーバーを見に行ける訳です。なんと便利!
ツールを使用するともっと便利!
windows の場合
Hosts File Manager というツールがあり、テキストエディタで開く必要が無く、とても簡単に追加、削除または、アクティブなのかパッシブなのか切り替えも簡単に行えます。
→ Hosts File Manager をダウンロードする(無料)
macの場合
Hoster というツールがあり、使い方はwindowsの Hosts File Manager よりも簡単で、同様に、アクティブかパッシブか簡単に切り替えることが出来ます。
hostsファイルを編集するデメリット
デメリットを把握しておくことも重要です。
クライアントにも同じ設定をしてもらう必要がある
デメリットは、β版や途中経過などをクライアントに確認してもらいたい場合に、クライアントにも同じくhostsファイルを設定してもらう必要があります。
よく、アクティブかパッシブかを切り替えるのを忘れ、前のサイトが見えないけど?などという問い合わせも来てしまうケースも無くは無いです。
メーラーはIPで設定しないとエラーになる
旧メールアカウントと切り替える直前に新メールアカウントをメーラーに設置する必要があるが、旧メールアカウントは特に「IP」で設定しないとメールの受信が出来なくななります。
hostsファイルの編集でlifeseeds.bizはこのIPを見るように。という指示を出しているので、アクティブの状態の時は、新しいIPを見に行ってしまうので注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
hostsファイルを編集してリニューアル作業を行うことで、制作者側からすると、移設作業やチェックというのは減らしたいですよね。なんだかんだで1時間程かかってしまう作業でも、年間20サイトを同じように作った場合、20時間もの時間が無駄になってしまいます。塵も積もればなんちゃらです。
クライアントにも多少迷惑を掛ける事になりますが、最後の最後でのトラブルを考慮するとhostsファイルの編集をした後、作業をするのも有りなのではないでしょうか。
では。